臨床研究センター長挨拶

近藤 隆久

名古屋医療センターは、昭和51年に臨床研究部が設置され、平成14年10月には5部15室からなる臨床研究センターに昇格されて血液・造血器疾患分野の準ナショナルセンターとして発展してきました。現在は5部29室と充実した体制となっております。
当センターは、小児、成人の血液の良性疾患、悪性腫瘍を中心に他のがん腫、再生医療、細胞療法、ゲノム医療、エイズ医療など幅広く研究を展開しています。これらの研究分野は時代の要請と共に変遷してきました。再生医療・細胞療法は当院に公的臍帯血バンクが設置されたのに伴いCPC(Cell Processing Center)が整備され、先進医療を行ってまいりました。臨床ゲノム情報統合データベース整備事業とともにゲノム医療の実装化に向けての体制を強化しました。またエイズに関して当院は厚生労働省より治療拠点病院の指定を受け、日本のエイズ医療を臨床・研究の中心的存在として牽引しています。平成21年から名古屋大学大学院連携講座が開設されています。

臨床研究を推進し、国の医療の質を向上させることは、国立病院機構の重要な役割となっております。臨床研究においては高い質・高い精度が求められている中、当センターは名古屋医療センターの内外を問わず広く、臨床研究の企画、運用のサポートを行うARO(Academic Research Organization)機能を磨いてきました。クリニカルクエスチョンからリサーチクエスチョンへ、そして出口のある臨床研究へ、研究者の立場に立ち、立案から成果発表までの質の高いトータルサポートで臨床研究の発展に貢献できる体制を整備しています。

当臨床研究センターは、次世代の医療を担うべく、これまで以上に臨床研究の啓発・推進を行ってまいります。皆様のご支援ご指導をどうぞ宜しくお願いいたします。

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